ゴア (インド)
2002年4月、ゴアにたどり着く。
夏はインド北部のマナリでやるパーティーの方が盛り上がると聞いていた。でも本場ゴアの音楽を体験してみたかった。
旅人が集まるアンジュナビーチに到着すると、アドバイス通り閑散としている。
早速パーティーの情報を探し、その日の夜に開かれることを知る。
レンタバイクを走らせその場所へ向かってみると、屋外型のクラブだった。音楽はかっこいいし、人も集まっていた。でも物足りなかった。敷地の中ではなく大自然のビーチで踊りたかった。
それからパーティーを探す日々が始まる。
今日こそあるという噂は毎日必ずあり、夜の真っ暗な田園地帯をバイクで探し回った。途中同じようにパーティーを探している連中とすれ違合うたびに情報交換をした。
そして何日か過ぎた。その日も夜12時を過ぎあきらめかけていた。でもいつもとは違い満月の夜だった。
パーティーが始まったという噂は安宿にすぐ広まり、暗闇の中をビーチへと向かう。
月に照らされた静かなビーチで、波のように夜中の3時から音が流れ始めた。
かっこよく重厚なゴアトランス。多国籍の若者たちの笑顔。即席のチャイ屋。ビーチで散歩している野良牛。何もかもを忘れ踊った。
2005年4月、3年ぶりにゴアを訪れた。
そこは少し変わっていた。政府が野外パーティーを禁止したらしい。そしてアンジュナはインド人の観光地となっていた。クラブは入場料が高くディスコ音楽が流れていた。
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音質悪くヴォリューム大きいので気を付けて下さい。
知らない方がアップしたゴアの別のパーティー。
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マナリ (インド)
2005年5月、マナリに着く。
季節もよくパーティーの盛り上がりを期待した。しかし小さな町には旅人がほとんどいない。毎日のように雨が降り、息が白くなるほどの寒さ。異常気象らしい。
早速パーティーの情報を探し、満月の夜にフルムーンパーティーが開かれるというチラシを見つける。
場所はマナリから10キロの人里離れた場所、さらにそこから山を30分トレッキングした場所だという。マナリでは警察を避けるために山奥でやっているようだ。
そして当日になる。
やはり雨が降り凍えるほどの寒さ。
しかし幸運にも夜中に雨がやみ満月が顔を出す。
タクシーを呼び、高い値段を払って山まで行ってもらう。タクシーを降りると、そこは建物も車通りも全くない山の谷間の道の途中。
一気に不安が溢れ出してくる。しかし、もう町へと戻る手段はないので頂上へ向けてトレッキングを始める。
満月の月明かりはあるものの真っ暗で道がわからない。さらに雨が降った後でものすごく滑る。ただただ上へと道のない山肌を登っていく。
しばらくすると、かすかに重低音が聞こえてくる。心の奥底からほっとする。ただその後も登りは続く。息は荒れ、何度も下にすべり落ち、何度も水溜まりに足が落ち、そしてやっと光が見えてくる。
1時間弱かかったと思う。小さな山の頂上には、キャンプファイヤーとDJブース、即席のチャイ屋さんが並んでいる。人は20〜30人。音楽はかっこいいサイケデリックトランスが流れる。
やっと息が落ち着き後ろを振り返ると、また息が詰まる。
山頂がまっすぐに延び、途切れた先には雪をかぶった巨大なヒマラヤの山々が連なっている。そして山々は白い淡い満月が放つ光に照らされ浮かび上がる。
この町でパーティーをする理由、山の上の辺鄙な場所でパーティーをする謎が一気に解けていく。
暖かい炎と見渡す限りの絶景に包まれ、ただただ踊った。
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知らない方がアップした画像。
細かい場所は違うけど雰囲気はまさにこんな感じ。
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パンガン島 (タイ)
2002年5月、パンガン島に着く。
旅雑誌に載るほど有名なフルムーンパーティー。
バンコクからバスと船を乗り継いで到着する。
フルムーンの1日前だったので、ほとんどの宿はすでに満室。空いている宿を探し、パーティーがあるハードリンの外れまで歩く。そしてようやく部屋の状態と値段が釣り合っていない高い安宿に泊まれる。
小さな町なのに人口密度がかなり高くなっている。パーティーの期待からテンションが高い人もたくさん。そして長いビーチにはずらっとレストランが並び、それぞれのレストランからはすでに大音量で音楽が流れる。
パーティー当日の夜。
ビーチに着いて驚く。歩くのが大変なほど人があふれ、好きな音楽が流れるレストランの前でみんな踊っている。
一気に気持ちは高ぶり、裸足になってフワフワの砂を踏みつける。いろんな人種の踊りと笑顔を見ながら4つ打ちのリズムに熱狂する。
朝日に照らされパーティーが終わる頃、気持ちいい汗をかき気だるい爽快感に包まれた。幸せすぎる朝を偶然居合わせた知らない人たちと共有する。
2007年の暮れに2度目の訪問をする。
ハードリンは、物価の上がったリゾート地になっていた。宿も増えたけど、それ以上に観光客も増えている。2日前に着いた時には、空き部屋はほぼ無かった。
でも、パーティーは相変わらずおもしろい。クリスマスイブのフルムーンパーティー。ビーチには人、人、人。VJなんて必要の無い、ダイナミックな日の出。気持ちよい汗をかき、幸せな朝を迎えられる。
こんな幸せな時間を知ってしまったせいで、また次も来たくなる。
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シーロム・ソイ4 (タイ、バンコク)
昼間の大渋滞の道とは打って変わって、車通りの少なくなった静かなバンコクの夜の道。そこを猛スピードでバリバリと音をまきちらし走るトゥクトゥク。
後ろの座席で、上下に激しくバウンドするのを必死に押さえながら、ソイ4に向かう。それがバンコクに行った時のお決まりの夜遊びコースになっていた。
シーロム・ソイ4がある歓楽街パッポンに着くと、いつでも一晩中賑わっている。風俗の客引きや、ばったもんを扱う屋台の中をぬってソイ4へと向かう。
ソイとは路地の意味で、ソイ4も100メートル弱で行き止まりの狭い路地。そこにはクラブとオープンバーがひしめき合っている。
どこの店からも大音量で音楽が流れていて、気に入った曲の店があればそこに入る。入場料はいらないので、気に入らなければ別の店に自由に行ける。
音楽は、テクノが多い。でも最後に行った時は、好きだったサイトランスを流しているクラブはつぶれ、ヒップホップが流れていた。
DJのセンスは悪くなく、朝までクラブのはしごをしながら、安く楽しめる。
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カンクン (メキシコ)
2017年5月、カンクンにやって来る。
有名な観光地のカンクン。日本人には場所が遠すぎて馴染みが薄いけど、北アメリカ、南アメリカの人たちにとっては身近なリゾート地。
美しいビーチにはたくさんのホテルが並び、街の中心にはレストランやクラブがたくさん並ぶ。
それぞれのクラブからは音楽が強烈に外へと漏れているので、好きな音楽を簡単に見つけられる。今回はガイドブックにも載る一番有名なココボンゴというクラブを訪れる。
入場料を払い中へと入ると、すでにたくさんのお客さん。
そして、ここが人気な理由がすぐにわかる。クラブだけど音楽にあわせてクオリティーの高いショーが行われている。
踊りながらショーを楽しめるし、踊らなくてもショーを楽しめる。日本にはないようなド派手な演出で、お金がかかっているなと感心させられる。
そんな演出と最新のダンスミュージックがあわさるので、誰もが盛り上がれるようになっている。
カンクンには観光客が次々押し寄せるからこそ、こんなイベントが毎晩できるんだろうな。と思いつつ、日本のクラブでは絶対できない面白さに少しうらやましくも感じてしまう。
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アムステルダム (オランダ)
2007年2月、アムステルダムを訪れる。
ガイドブックにものるクラブへ行ってみる。
洗練された高級感漂うクラブ。入り口でボディーチェックと荷物検査をして中へと入る。
音楽は期待していたのでちょっと微妙。日本と同じでイベントによる。
この日のイベントはディスコっぽい流行の曲が多く、エンターテイメントの要素が強い。DJによってはかっこいいエレクトロを流す人もいたけど。
オランダのテクノは好きだけど、そういうイベントではなかった。
アムステルダムにはたくさんのクラブがあって、テクノがメインのクラブもあるので、調べれば好きな音楽を体験できると思う。
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尖沙咀 (香港)
2003年10月、香港のクラブを訪れる。
クラブに行くつもりはなかったので、なんの下調べもしていなかった。たまたま宿泊した安宿、重慶マンションのそばで、ネイザン・ロード沿いに派手にライティングされたクラブを見つけた。
1時はまわっていたが入り口には人だかり。テクノっぽい音が外まで聞こえていたので入ってみることにした。
中はなかなかの混雑ぶり。
内装も宇宙っぽい感じで洗練されている。そして、音楽はハードハウスのような感じでかっこいい。
香港ではレイブイベントをしている噂も聞いた事があるけど、それがよくわかる。DJのセンスもよく、お客さんの雰囲気もよく、気持ちよい汗をかく。
香港では前もって調べておけば、かなり楽しめるイベントが見つけられそう。
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クタ (バリ島)
2003年6月、バリ島を訪れる。
クタ地区はバリ島で最大の繁華街のため、クラブもたくさんあった。
ただ、クタのクラブで爆弾テロ事件が発生してまだ半年。少し怖かったので、大衆向けの大型のクラブに行ってみる。
そこは、クラブというよりはディスコっぽいところ。
観光客はもちろん、地元の人たちもたくさん居て一晩中盛り上がっている。
音楽はユーロ系のトランスが中心。
バリ島に居る間、毎晩同じクラブに行ったけど、平日も休日も毎日変わらず盛り上がっている。さすがバリ島は夜遊びもいつでも楽しめる場所だ。
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麗江 (中国)
2007年11月、中国の麗江を訪れる。
中国雲南省にある、少数民族ナシ族が住む世界遺産の町。
こんな古い趣のある静かな町に、クラブが何軒かあるなんてとても驚いた。
夜のんびり町を歩いていると、遠くから重低音が響いてくる。
自然と体は音の方へと向かう。そして着いた場所はまさに世界遺産の古い建物が並ぶ場所。
あちこちの建物からは大音量でテクノミュージックが流れている。店の中をのぞくとたくさんの中国人観光客。そして盛り上がりもすごい。流れている音楽もズレていなく踊れる曲。
好きな音楽の店を見つけ中へ入る。内部も昔ながらの古民家なのに、内装は派手に改造され、派手な電飾ステージで気持ちよく踊る。
でも、こんな場所にクラブ街があるのはわかる気もする。
雲南省は険しい山岳地帯で少数民族が多いエリア。出会いの場が少なく、もともと昔から隣の村とかとダンスパーティーを開いていたそう。だから、この辺の民族はみんな歌も踊りもとてもうまい。民族音楽を4つ打ちにした曲もたくさんあって、クラブの文化を持っていたのかもしれない
田舎の民家で踊るという、貴重で楽しい体験になった。
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