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目指すは世界一標高が低い場所。ヨルダンとの国境にあるアレンビー橋へ向かってどんどん高度を落とす。
独創的な景色が流れ去る。記憶する前にどんどん取り逃す。
生きているかのようにうごめく光の粒。遠くに見えてきたのは死海。
国の名前やら宗教やらたくさん変わる。向こうの山はもうヨルダン。
入国審査の厳しい国境は、気まぐれな基準で通過が早くも遅くもなる。とにかく必要なのは、友好的な笑顔と運。
人間の手が入らないありのままの地球。イスラエルとヨルダンの間の5キロの緩衝地帯。
ヨルダン川に架かるアレンビー橋。日本の援助で造られたけど、その必要がないくらい小さな川。
ニュースでよく聞く"ヨルダン川西岸地域"という言葉。争いが起こるのは小さな川の横、雄大な空の下。
小さな橋をユダヤ人はアレンビー橋と呼び、アラブ人はキングフセイン橋と呼ぶ。1つになるのはまだまだ遠い。
平和にしようとするほど、平和な雰囲気からは遠くなる。ヨルダン側の国境は電気柵も監視員もなし。
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