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千数百年のあいだ残る、一国の都が存在していた優雅な記憶。 (大陵苑(テヌンウォン)世界遺産)
大きさより静けさが勝る王の墓
王様専用の扉はぼんやり余韻を残す。
芝もアスファルトも青さを増していく梅雨の雨上がり。
いつもどこでも脳が目覚めるのがお寺。 (仏国寺(プルグクサ)世界遺産)
今は重機がある時代だから、石で造った仏塔の驚きは遅れてやってくる。
真上で雷が鳴り出すと、寺に居たって心の余裕ゼロ。
極彩色は神経の奥まで刺激する。
カラフルなちょうちんに乗る願いの色とりどり。
建物の中に隠された洞窟。洞窟の中にたたずむ真っ白な仏像。そこにあるのは柔らかな笑み。 (石窟庵(ソックラム)世界遺産)
感動したりがっかりしたり、惑わしたがる山の雲。
東洋最古の天文台をどこから眺めてみても、宇宙とはつながれない。
均等に置かれた石の上を次へ次へと飛び移る。川渡りを終えて気づく紙一重の達成感。
橋の真ん中にいつもあるはずの風がない。
夜に寂しさを増す観光地って、怖さとワクワクが混ざっている。
好きな道を好きなだけ歩けるのが旅。
影響与えて影響受けて、大きな視点で見たらだいたい同じ。
10ウォンのコインの形をしたパンが大人気だと知らなければ、隣のまんじゅうの方を選んでいる。
無意識の後ずさり。目の前を遮る時速300キロ。
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