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荒涼とした大地を流れる川。それ以外何の特徴もないイリ川が旅の目的地となる。
行きたかった所は世界遺産の岩絵が残る場所。タクシー運転手の勘違いで、さんざん迷ったあげくにやって来る。
2時間走っているのに脇道も枝分かれも全くしない。純度100%の1本道。
人が全くいない土地で、車とすれ違っただけで湧き上がる安心。
世界には車が分解しそうなボコボコ道がある。
何もない場所で、唯一まとわりついてくるのが蚊柱。
そもそも人口密度が低い国。人が来るのはたぶん久しぶり。
行ったり来たりの無意味な迷走は、帰る方角を喪失させる。
まさかの石を並べた粗末な岩絵を発見!見たかったやつとは全く違うけど、引き返すための目的地に認定!
平らな大地に現れる崖、ドライバー任せにできない道。
遠いくせして存在感。あとからグーグルマップでデカさ確認。
電柱はちょっとの間だけ世界に立体感を取り戻す。
大冒険で泥だらけになったタクシーを、ドライバーと一緒に掃除する。言葉は通じないけど心はつながった。
今日1日の迷走、予定通りにならなくてもいい思い出になってるし。
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