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王都の時代が終わり数百年。繁栄の面影をほのかに残す村。

平然と積み重なる巨大な岩。人間の世界とは違う気配。

たくさんの素晴らしき人生は、かわいいジオラマの中。

来るのが遅すぎた。でも、もっと遅くなる前に来れた。

丘の上にある小さな寺院は、寡黙なおじいさんが1人守っている。目が合うと、無言で下界へ目を配る。

歴史の表舞台から消えた後、その時間も歴史。

時間はたっぷりある。景色を見渡しながら、ゆっくり現実と空想を振り分ける。

レンタバイクで地図を持たずに出発。案の定、迷って何も見れずに帰ってくる。そう、迷うのが目的のツーリング。

崩れた遺跡、ダレたノラ牛、川遊びに夢中の少年。気を使わない散歩道。

目指す王国を見つけた興奮、少し味わえた。

川で洗濯。見慣れなくなったのは、ここ最近の話。

神様に選ばれたから生涯安泰。

岩で柱を造るなんて誰が考える?

顔見知りがすぐに増えるのが小さな村。

たくさんの岩が迫る宿。たくさんの蚊も寝床に迫ってくる。
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